Discover it every day and am absorbed every day.
「 信 長 さ ま ・ 秀 吉 さ ま ご 推 奨 !!
天 下 を と っ た 絵 師 、 京 都 に 見 参 。 」
このキャッチコピー、大好きです。京博の学芸員さん、やりますな。
いやでも単純に、新規顧客を獲得するにはこのくらいのインパクトがあるといいよね。
特に何とも思っていない人の興味を引くというのは難しいもの。
これは興味をそそられる。まぁ、私が行きたいと思っただけなんだけど。
何たって、天下を取られたお方のご推奨ですから。
と言うことで、行ってきました。京都国立博物館開催の狩野永徳展。
あれですね、絵画黄金期の桃山時代に名を馳せた狩野派の絵師さんです。
この時代の画風イメージを定着させてしまったのも、
おそらくこの方の作品によるところが大きいと思われます。
金箔地に青や緑などの濃い彩色。そして豊かな色彩と力強い線描、雄大な構図。
一度はどこかで目にしているはず。
(C)kyoto National Museum 国宝 「檜図屏風」
まさに豪華絢爛。絢爛豪華。岩彩の深くてマットな色に、金がとてもよく映えていました。
こんな障壁画だもの。天下人はもとより、有力大名からもこぞって作画要請がくるのも納得。
それ故、あまりの忙しさに過労死したという説まであるくらいだから、
この時代の需要にあまりにマッチしすぎてしまったのかもしれません。
天下人は、こんな壁画や屏風の前で生活していたのか。そんな姿を想像するも一興です。
(C)kyoto National Museum 国宝 「花鳥図襖[部分]」
かと思えば、こんなに落ち着いた、品のある水墨画作品も。
墨の濃淡を、あんなにも柔らかく表現できるだなんて。
その上から力強く描かれた線にも無駄がなく、勢いがあって迷いが無い。
水墨画は1度描いたことがあるけど、こんなに大胆に美しく描くには到底及びません。
これが襖だなんて贅沢だわ。眺めているだけで時が過ぎてしまいそう。
(C)kyoto National Museum 国宝 「唐獅子図屏風」
最後の室には、今回大々的に宣伝に使用されている「唐獅子図屏風」。
秀吉の命にて描いたと言われる、縦224cm×横453cmというこの大作…獅子が大迫力。
しかも屏風だから、凹凸もできるし、また表情が変わって見えて不思議な印象。
これ、何か宿っていそうです。うん、きっとそうだよ。
今回は旧御物4件、国宝5件、重要文化財8件、重要美術品4件を含む約70件の大回顧展。
京都国立博物館自体も結構な広さなので、見ごたえありだったと思います。
紙面で見ているより、ずっと良い発色を目にすることが出来たし、
やはり実物の目の前に立ったときの迫力は全然違います。
私は朝一で行ったので20分程度の待ち時間でしたが、
見終わって博物館を後にする頃には90分待ちになっていました。
恐ろしや……やはり人気の企画展は開館時間を目指して行ったほうが良さそうです。
>>特別展覧会 狩野永徳
会期:2007年10月16日(火)~2007年11月18日(日)
会場:京都国立博物館
時間:9:30~18:00(金・土・日は20時まで)
休館日:月曜日
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