Discover it every day and am absorbed every day.
随分日が経ってしまいましたが、8月25日、ヤン&エヴァ シュバンクマイエル展へ行ってきました。
公開初日のため、先着で図録購入者対象のサイン会があったんだけど、
私が到着した頃には整理券配布終了してました。ちょっと遅かったです。
ヤン・シュバンクマイエルはチェコアニメの鬼才としてよく知られている、映像・造形作家。
国立芸術アカデミー演劇学部・人形劇科卒業を卒業し、そこでは演出法と舞台美術を学んだそうです。
人形や粘土、動物の骨、剥製、日用品等など、何だか面白いものをよく使用した作品が多くて、
そのモノの組み合わせ方が非常に面白くて、私も好きな作家さんの1人です。
ぱっと見た感じはメルヘンで懐かしいような印象を受けるのだけど、そこはやはりシュルレアリスト。
見れば見るほど、シュールで生々しい感が拭えなくなります。細密な作品構成はそれだけで圧巻でした。
立体作品って、立体であるだけで存在感があるのに、
使用している素材が素材だけに、異様な雰囲気がありました。
初めは作り物かな?と思ったけど、やっぱりどうやって見てもそれは本物の剥製だったり。
しかもその剥製を、他の生き物の剥製と組み合わせてコラージュ状態。
紙でのコラージュはよく見るけど、こんなコラージュを生で見たのは初めてでした。
映画に使用したセットももちろん公開。やはり彼の原点は人形劇だったりするのかな。
映画のセットだとは言っても、本当に人形劇のようなセットでした。
素朴なつくりがまた現実味があって、少し怖く感じるくらい。パペットも迫力がありました。
そして特別展示は期待の新作。江戸川乱歩「人間椅子」のために描かれたイラスト原画。
こちらは今回が世界初公開だそう。これ、ものっすごく可愛かったです。個人的に大ストライク。
ストーリー仕立てのパラパラ漫画も置いてあったので見てきましたが、
パラパラ漫画特有のぎこちない動きがまた、可愛さを増長してました。
あ、可愛いって言うか、キモカワイイかもしれない。うん。これぴったり。
でも、作品に書かれていた文章が解読できなくて…これはちょっと心残りだったな。
人間椅子意外にも何点か、作品の中に文字が書かれていたんだけど、どれも読めませんでした。
英語…だったのか?何語かも分かりません。勉強不足ですかね。しょんぼり。
ドローイング、オブジェ、コラージュ、、フロッタージュ、リトグラフ…
シュルレアリスムの要である自動記述的な作品も数多く展示。
セクションも、「博物誌」「アルチンボルド/判じ絵」「錬金術(秘儀)」「触覚主義」
「夢とエロティシズム(快楽原則)」「操り人形」「物語」「アリス」「資料」…
その道好きにはたまらない構成です。作品点数も思っていたより多くて、見ごたえ十分でした。
あと、興味深いな、と思ったのが、展覧会開催にあたっての協力にアンダーカバーの名前があったこと。
アンダーカバーって、あのアパレルブランド・UNDER COVERだよねぇ。
でもこれには凄く納得。アンダーカバーのデザイナーさん、シュバンクマイエル好きそうだよね。
コレクションには詳しくないけど、いつだったか、シュバンクマイエルをテーマにしたコレクションがあったはず。
人体パーツをテーマに盛り込むこともよくあるみたいだし。
と言うか、私もアンダーカバーの目玉モチーフネックレス持ってるけど、
今見てみると人間椅子のイラストに近い雰囲気だ。これも可愛いんだー。愛用してます。
展覧会場にもアンダーカバーを着用されている方を数名見かけました。
こんな、ちょっとしたファッションチェックも面白かったです。
>>『ヤン&エヴァ シュバンクマイエル展 ~アリス、あるいは快楽原則~』
会期:2007年8月25日(土)~2007年9月12日(水)
会場:ラフォーレミュージアム原宿
時間:11:00~20:00(最終日のみ18:00まで)
入場料:一般800円 学生600円
PR
この記事にコメントする